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| 『新しい農業経営を確立しよう。』 |
今、筑後地方最大の産業、農業は危機に瀕しています。家族構成からみて稲作しかできない農家が多いなか、水田の減反は年々厳しくなり、土地改良事業をやりながら水田は荒れ、後継ぎもままならない。こんな農政が、抜本的工夫もないまま続けられてきました。このままの、農政の延長に、農業の明日はあるでしょうか。
今でも、飢餓人口5億人といわれるこの地球で、毎年人口は7000万人増えつづけています。世界的食糧逼迫は、時間の問題といっても過言ではありません。日本の農業問題は、農家の問題というより、むしろ都市住民を含む全国民につきつけられた最重要問題。これが私の基本認識です。私は国の基本ともいえる農業と農村の再生に、英知を結集したいと思います。
第一に、営農体制の近代化・強化です。
アメリカの農家は日本の100倍の農地をもち、100分の1の土地価格で、7分の1の価格の米を作り、日本への輸出を拡大しようと目論んでいます。ウルグアイラウンド反対を言い続けても救いがない今日、私たちは、品質・安全性、そして価格で外米に対抗しうる営農体制を、一歩でも2歩でも、切り開いてゆくべきでないでしょうか。
まずは、規模の強化です。私は10年前から、皆が土地を出し合い会社のような営農体制をとって、規模を拡大するしかない。農林省は、その設立・運営の指導を行うべきと主張してきました。ようやく農業の法人化の動きになりましたが、まだ十分ではありません。法人化の具体的やり方が簡単にはわからないからでもあります。
一つの町村にいくつかのモデル事業(たとえば「農業企業化支援モデル事業」)をおこし、土地・資本そしてやる気のある後継者を集めて会社を設立。県や国が設立の手順を指導。担い手支援の予算もここに投入。農業高校を卒業した青年達が、将来の流通企画部長・新規作物開発部長を目指しがんばる。こういう農業近代化を目指したいものです。
第二は、減反政策の撤廃です。
そんなことができるかと、思われるでしょう。役人時代から政策企画一筋に生きてきて、これはと思う政策はすべて実現してきた経験から、やって見せますと約束します。
農業政策だけの発想では実現しません。農業政策と財政政策・外交政策を総合的に合体させたとき、はじめて減反政策の撤廃は実現します。
「アジア国際米備蓄構想」と名づけ、この五年主張してきた私のヴィジョンです。
- 減反政策を撤廃します。これにより発生する数百万トンの余剰米を、政府が一定の価格で買い上げる。
- その米を、籾で北方四島のいずれかの寒冷地の山腹に建設した、ほぼ天然の備蓄倉庫に低コストで貯蔵。(現在は、玄米にして、熱い地域に保冷貯蔵するので極めて巨大な予算を食っている。また籾で備蓄すると長期間保存可能)北方四島の領有権でいつまでも、平行線のまま対立するよりまずは、日露共同による国際的事業を実施するほうが早い。
- この備蓄の目的は、将来のアジアにおける食糧危機にたいする備蓄であり、ロシア・中国・韓国等と協力して、国際的協力プロジェクトとして推進。人道主義のアメリカは、賞賛しても異を唱えることは出来ない。
- 財政的にみても、減反政策維持には、今後転作補助金のみならず、水路や棚田維持の環境対策費、山間地や中山間地での所得保障、農村地域における雇用対策費等膨大な穴埋め予算が必要になる。それならば、国際米備蓄を実現して、若者が国際貢献の誇りを胸に、農業に従事し農村に活気を取り戻したほうが、よっぽど安上がりではないか。しかも、この事業は外交的にも、政府開発援助(ODA)の一環として高く評価しうるものである。
要は、窮屈なマンネリ化した縦割り行政の枠で、この大きな農業問題を考えるから、いつまでも抜本的な解決策が見出せないのではないか。私はそう思います。
(1999/11)
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